ようやくARIA 第三期 第05話「その、おもいでのクローバーは」が、放映されました
自分とライバルを比較して、
自分には才能が無いのではないか・・・と悩む話・・
誰もが多かれ少なかれ、経験するであろう事ですね
僕にとっても、身につまされるエピソードでした(w
さて、今期のオープニングの曲、「スピラーレ」
本当に良い曲ですね
今回のオープニングの後半
クローバーの広場を見せ、PANしてバラへ、
バラのアップをPAN
俯瞰のバラからピント送って、視聴者の目線をクローバー花壇へ移し
風に揺れるクローバーのアップ
何気ない、普通のカメラワークで繋いでいますが、これに曲がつき、歌詞の意味と合体させると、非常に意味深なカットになっていきました
本当は、絵コンテを書きあげた去年の8月頃の時点では、この曲は出来上がっていませんでしたので、偶然の産物です
こういうのをイデオットプロットと言うんでしょうかね・・?(w
現実は、イデアの世界(完成した世界)から投影されたもので「現実世界で意図しなくても、結果的になるべくしてそのようになる」ような感じがしたものです
また、スピラーレの歌詞の意味するところが、非常に懐が大きいので、色んな物を包括できるということでもあると思います
余談ですが、
「スピラーレ」が最初に「仮歌」として制作現場に届いた時には、一番の歌詞で来ていました
仮歌とは、正式なレコーディングの前に「こういう感じに出来上がりましたが、これで行っていいですか?」と各所に確認を取るための、テストレコーディングのようなものです
その後、正式なレコーディングを済ませ、テレビ用に二種類届けられました
一番の歌詞の物と、お勧めバージョンとして、後半の歌詞を合体させた物です
皆さんも解っているとおり、現在はその、お勧めバージョンで放映しています
ぐっと感情がこみ上げてくる、良い曲だと思います
さて、コンテを書く段階では、曲は全く無かったわけですが
佐藤順一監督からは「オープニングは、大体90秒ぐらいで作っておいて」と言われました
実際その通りにしたわけですが
いざ曲が上がってきてみると実は100秒を超えていたんですね(w
普通、オープニングの場合90秒ぐらいなのですが、先述の通りこの「スピラーレ」は曲としての完成度も非常に高く、これ以上縮める事が出来ないのも、よくわかりました
これは、このまま流す方が、絶対的に良いのです
しかし、例によって(w、音楽に画面をシンクロさせようと、曲のフレーズの長さをPCで調べまくって原画のチェックをしていた僕は、
「むむ・・これは、カット数が足りないかも・・」の予感(w
しかし、コンテで決定稿が出て作画に入ってしまった以上、勝手にカットの追加をするのは掟破りです(実際はやる場合がありますが)
ARIAのオープニングは、編集の時に、曲を流しながら曲にあわせて、カットを切っていきます
いざ編集に臨んでみて、僕は助監督の竹下さんにある提案をしました
(この時、佐藤監督は事情があって欠席)
僕「曲の最後のポローンのところで、サブタイトルに行く・・というのはどうですか?」
竹下さん「ん〜〜〜〜、今までARIAでは、その手は使ってなかったからなぁ・・
佐藤さんに怒られるかもしれないなぁ・・」
僕「確か佐藤さんも、前に打ち合わせの時、オープニングの尻にサブタイトルに行くのは、有りだって言ってたような気がしますよ
それに、バラからクローバーに視点を移動させて、クローバーのアップの直後にポローンんと、『その、おもいでのクローバーは』とくる方が、気持ちいいじゃないですか」
竹下さん「確かにそれはそうなんだよね・・。よし!、これで行って、ダメだったら二人して佐藤さんに怒られよう」
そして、その結果・・・
佐藤順一監督「オープニングの尻にサブタイトルつけて良いなんて、
言ってない!! 」
こうして二人して、佐藤さんに怒られたのでした・・・・(w
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でもほんといいOPで大好きです。
ファイングレインの勝利記念にひさびさのコメントでした。